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木星・土星の"超"大接近、それは星空のふしぎとの出会い。

■本プロジェクトが目指すこと

今回の木星・土星の"超"大接近(注1)は、一生に一度見られるかどうかという稀な天文現象で、是非とも目にしたいイベントです。世界中の人たちと共にこれら二大惑星の"超"大接近を楽しみたいと思っています。そして、皆さんの星空を見るきっかけになればと願っています。

いつも同じように見えている星空ですが、一日として同じ星空はありません。月は形を変えながら、西から東へと移動しています。惑星は星空の中で少しずつ位置を変え、古くから人々を魅惑してきました。金星は明けの明星になったり、宵の明星になったり。火星は地球に最接近して明るくなることも。今回の主役の木星と土星もゆっくりと天球上を一周します。また、時には肉眼で見えるほど明るい彗星がやってくることもあります。そんな星空を眺めると、私たちの住む地球が宇宙の中のひとつの天体であることを覚えずにはいられません。

じっくり星空を観察すると、様々なことに気がつきます。星の色の違いや惑星と恒星の光り方の違い、日周運動や二重星などにも。そして「なぜ、お昼に星(一等星)が見えないの?」「暗いところで天の川が見えるのは、なぜ?」といった疑問が芽生えるかもしれません。星の見え方には個人差があるものの、実は、その理由ははっきりとは分かっていません(調べられていません)。星空にはそんな未解明のふしぎがたくさんあります。本プロジェクトでは木星・土星の"超"大接近を世界中のたくさんの方々に観察・報告してもらうことで、星空観察にまつわる謎の解明に向けた手がかりを探ります。

(注1)本プロジェクトでは離角が10分以下の接近を「"超"大接近」と呼んでいます。

■1つに見える?2つに見える?鍵をにぎる星空視力

謎の解明には「星空の下では人の視力はどのくらい変化(低下)するのか」、言うなれば《星空視力》が鍵をにぎっていると本プロジェクトでは考えています(注2)。星空視力を調べるには木星・土星の"超"大接近は絶好の対象です。なぜなら、木星と土星は日に日に近づきながら(離角を変化させながら)、最接近時には約6分角まで近づきます。木星と土星が分離して見えるかどうかにチャレンジ(観察)することで、自分の星空視力を知ることができるのです。さて、本日の木星と土星はどのように見えましたか?2つに見えた?1つに見えた?それとも、くっついて見えた?実際に観察して『見たよ』レポートに投稿しよう!

木星・土星の“超”大接近の見え方予想
木星・土星の“超”大接近の見え方予想@薄明の空(15等/◻︎”)
<星空視力(数値)は基準視力(明所視)から3倍低下したと仮定。木星のガリレオ衛星や土星の環は考慮せず。>

(注2)星空視力とともに、瞳孔径の変化や視細胞(錐体と桿体)の働きの違いなどの生理学的な現象の理解が重要だと考えています。

■お役立ちアイテム
■参考資料
■プロジェクトメンバー(五十音順)/主な役割
  • 綾仁 一哉(Astronomers Without Borders)/国際部(プロジェクトの国際化、Web翻訳、AWBとの連携など)
  • 井上 毅(明石市立天文科学館)/企画部(全般的なアイデア検討など)
  • 植松 淳子(北大総合博物館)/イラスト部(イラスト作成など)
  • 大西 浩次(国立長野高専)/サイエンス部(スピンオフサイエンスの実施など)
  • 大沼 一彦(千葉大フロンティア医工学センター)/眼光学部(眼光学の観点からの助言など)
  • 衣笠 健三(国立天文台野辺山)/広報部第三課(プロジェクトの周知、SNS拡散など)
  • 内藤 博之(なよろ市立天文台)/プロジェクト代表(プロジェクト統括、Webサイト作成、データ分析など)
  • 鳴沢 真也(兵庫県立大西はりま天文台)/将来計画部(恒星による星空視力調査の検討など)
  • 福澄 孝博(北大大学院/札幌市青少年科学館)広報部第二課(プロジェクトの周知、関連施設・団体との連携など)
  • 福原 直人(星が好きな人のための新着情報)/Webシステム部(観察報告フォームの構築など)
  • 福原 佳子(星が好きな人のための新着情報)/評価部(Webサイトのユーザビリティ評価など)
  • 村上 恭彦(なよろ市立天文台)/広報部第一課(プロジェクトの周知、JAPOSとの連携など)
  • 渡部 義弥(大阪市立科学館)/広報部第四課(プロジェクトの周知、星空の連帯の呼びかけなど)
■協力(敬称略)
■お問い合わせ
E-mail: mokuseidosei @ nayoro-star.jp (@前後の空白は削除してください。)




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