火星が12月1日に地球に最接近し(地球との距離は約8,145万km)、観察好機を迎えたことから11月30日から12月11日まで火星観望会を実施しました。悪天候が続いたこともあり、残念ながら参加者は少なめでしたが、望遠鏡を用いて地形の模様などを見てもらえました。また、観望会期間ではありませんが、11月23日にはYouTubeにて火星の模様を中継し、400人以上が視聴しました。
火星最接近時
火星は太陽系第4惑星で、地球のひとつ外側の軌道を回っています。昔から良く知られる赤い惑星です。火星は約687日で太陽のまわりを一周するのに対して、地球は約365日で一周します。約2年2ヶ月ごとに火星はより速く回る地球に追い越されることになり、この時期に火星と地球の距離が短くなります。今年、火星は12月1日に地球に最接近します。最接近の頃は火星が比較的大きく見えるので、表面の模様が観察しやすくなります。この機会に、望遠鏡で火星の表面の模様などを見ませんか。
なよろ市立天文台
観覧料のみ
火星観望会の申込、定員、館内でのご案内は、現在行っている予約制の望遠鏡見学・天体観望と同じになります。
詳しくは、 開館後の対応について(予約導入について) をご覧ください。
12月1日に火星が地球に最接近し、8,145万kmまで近づきます。
最接近時ばかり注目されますが、その前後1か月くらいであれば、見かけの大きさも極端な変化はありません。また、火星は12月8日に衝(注1)を迎え、満月のように最も真ん円に近い形となります。
(注1)火星(外惑星)が太陽の方向と反対側にきた瞬間を「衝」と言い、真夜中頃に南中します(真南の空にのぼってきて、観察しやすくなります)。
火星の地面は酸化鉄(赤さび)を多く含む岩石でおおわれており、全体的に赤みを帯びていますが、ところどころに黒っぽい模様も見られます。気象条件が良い日は望遠鏡を使うと火星表面の模様が観察できます。